白系

銀座一福　本店 （ギンザイップク　ホンテン）

徳島ラーメンの原点「中華そば」

戦後の徳島人を中華そば好きにさせてしまった。

徳島の中心部にあってガイドブックにも取り上げられる有名店「銀座一福」は、徳島人の食文化に大きく影響を与えたといっても過言ではないでしょう。

「徳島はうどん屋ばかりだった」「若いご婦人には見向きもされなかった」と、創業時からお店に出ていた二代目の折原勝之さん。今でこそ徳島県内の500軒近くのお店でラーメン（中華そば）を食べることができるラーメン好きの土地柄ですが、戦後しばらくの間、中華そばというものは、殆どの人が食べたことのない不思議な食べ物だったとか。

それでも、本場中国の方に教わった秘伝のスープの味を、徳島人の嗜好に少しずつあわせながら作り続け、やがて行列のできる有名店となっただけでなく、徳島に新しい食文化を生み出しました。

銀座一福 外観

秘伝の味を持ちながら、お客様に喜んでいただくための柔軟さをあわせ持つ。

人気のスープの味は、「徳島ラーメンは甘辛く濃いスープ」というイメージを持っている方には、物足りなさすら感じさせるほどまろやかで、一滴残らず飲み干せてしまいます。この奥深いスープと、創業当初より継ぎ足しつづけたタレで味付けされたバラ肉との相性が絶妙です。 ここの中華そばを初めて食べた人でも懐かしい味がするのは、時代とともに変わっていくお客さんの嗜好を敏感に取り入れながらも、秘伝の味をシッカリと守り続けているからなのでしょう。

そして、老舗ながらもお客さんのニーズに次々と応えていく姿勢がさらなる人気を呼んでいます。中華そば以外の新しいメニューも多く、ランチやセットも充実していているのでお腹一杯食べたい人にもありがたいお店です。